何度でも Lovin' you!~season 2~



優季は、目を閉じたまま、酸素マスクで口と鼻を覆われ、腕には点滴が繋がれていた。


熱のせいか、頬が紅潮して苦しそうに感じられた。


『大谷先生、野島の病状説明は、彼にお願いします。』


洋子さんは大谷先生にそう伝えると、優季を追いかけて行った。


『確かキミ…永瀬さん…だったよね?』


大谷先生は、俺が腹膜炎でここに担ぎ込まれて来た時の執刀医。


素行の悪い入院患者だったから、俺のことを覚えているようだ。


『こちらへどうぞ…』


カンファレンスルームに連れて行かれ、病状説明が行われた。


『出血に関しましては、月経によるものなので、特に問題はありません。

ただ…』


先生の厳しい表情に、嫌な予感がした。



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