何度でも Lovin' you!~season 2~



『おい勇輝、どこまでできた?』


透オーナーもまた何事もなかったように、ネットの接続作業に戻った。


洋子主任も透オーナーも、私なんかじゃ足元にも及ばないくらい大人で、


いつかはふたりのように、感情に流されることなく、冷静に物事を判断できるような人間になりたい。


心からそう思った。


『よし、接続完了!

じゃ俺は撤収するから…勇輝、今夜は遅刻すんなよ!

優季ちゃん、お大事に。』

クールな笑みを浮かべながら、透オーナーは、洋子主任にこそっと耳打ちをする。


『ば、バカなこと言ってないで早く帰りなさいよ!』


途端に顔を赤く染めた洋子主任に、


『じゃあな、洋子。』


透オーナーは、意味ありげな艶やかな笑みを浮かべながら、病室を後にした。




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