何度でも Lovin' you!~season 2~



よし、今夜こそは…


昼間、嫌というほど寝たから、目がすっかり冴えてしまって眠くない。


もう消灯時間も過ぎているから、何にもできないし…入院患者とはいえ、私はこの病院の看護師だから模範を示さないといけないし…


ベッドの中でただひたすらお母さんが来るのをじっと待っていた。


でも、少しずつ回復に向かっているとはいえ、本調子にはほど遠いせいか、次第にまぶたは重くなり、意識が遠のいていった。


昼間、あんなに寝たのに…。


まだ寝るのか、優季………!



カタン!


物音がして目が覚めた。


薄暗い部屋の中にぼんやりと人影が…


看護師じゃない。


勇輝でも洋子主任でもない。


部屋の中にいたのは、


「お母さん……」


私が会いたくて…


会いたくて…



会わなければならない人だった。



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