何度でも Lovin' you!~season 2~
ポンッ!
軽く頭を叩かれ、
『捜したぞ…ったくずぶ濡れじゃねぇか、お前は!!!』
怒りのこもった低い声で勇輝は言うと、傘を差しかけてきた。
そういう勇輝だって、スーツがずぶ濡れだよ。
私をあちこち捜し回ってくれたんだね。
「ごめん、心配かけて…でも、もう大丈夫だから…」
無理矢理笑顔を作って勇輝を見た。
勇輝は大きく息を吐くと、
『とにかく無事で良かった…あんまり心配かけるなよ。』
そう言うと、私の頭をグシャグシャと撫で回す。
いつもならサッとかわして、反撃に出るんだけれど、
今の私には、そんな余裕すら持ち合わせていなかった。
ふたりの間に沈黙が流れ、重苦しい空気に変わった。