いとしのかずん
「ほんであっちゃん? 大学が決まったんだってねぇ、おめでとうねえ!」

思い出したように、そう問いかけるかあちゃん。


「おかげさまでねー、ありがとう叔母さん」

敦美は、そんなかあちゃんを見てにっこりとほほ笑んだ。

「そしたら、こっちさ住むんだばい?」

「うーん……いろいろアパート見ようと思ってんだわ……」

天井を見上げる敦美。

するとかあちゃんは、衝撃的な一言を放った。

「なあにもー、うちさ下宿したらいいばい?」


――げ…下宿? マジかよ……

思わずお茶を噴き出しそうになり、むせそうになった。
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