いとしのかずん
「ああ、たしかそうだよ。いとことは、結婚できるはずだ」

「え……そうなの?」

思わず、山下の顔を見る俺。

「あーお前、今、一瞬マジになったろ!」

山下は、そんな俺をからかいがちに笑った。

「ばぁか! うっせーよ……」

俺は、照れ笑いを浮かべ、窓の外を見た。

ーー結婚、んなこと考えてもみなかった……敦美と、結婚なんて……
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