いとしのかずん
「はじめまして、いとこさん。小生、権藤健太郎、通称ケンタウルス権藤と申します」

ーーケ、ケンタウルス権藤?? なんだそりゃ……

「あ、どうも……巧、です……」

「巧さん、とおっしゃるんですか! 以後、よろしくお願いします!」


ケンタウルスは、腰を直角に曲げ深々と頭を下げた。


「は……はぁ……」

あっけにとられる俺。そんな俺をよそに、そのケンタウルスはまじまじと家全体をながめ

「ここが敦美ちゃんの家かぁ~、ほうほう」

と、あごに手をやった。
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