いとしのかずん
「や…やめろって……」


「ぅわ! っと……」

――ドン!

敦美がぶつかってきた瞬間、俺は反射的に肩を抱いて支えていた。

――ドキン……

一瞬の密着。

俺の腕の中に、敦美がいた。

きゃしゃな敦美の肩は俺の手のひらにすっぽりと収まっていた。
髪はサラサラで、ほんのりとシャンプーの香りがした。
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