いとしのかずん
「やだもー、叔父さんたら……」

敦美は照れながらビール瓶をテーブルに置き、自分の箸を手に取った。

「んだー? こんなに美人さぁなるなんてねえ……」

母も、ご飯茶碗片手に敦美を見る。

それにしても、毎日のことながら大阪弁の父と東北弁の母の会話が飛び交うと、ここは一体どこなんだよ! というツッコミをいれたくなる。

「んで、いつからこっちさくんだい? あっちゃん」

母が口をモグモグさせながら敦美に問い掛けた。

「あ……うん……でも……」

敦美は、そう言ったあと、父の方を見た。
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