いとしのかずん
――ほんとに……敦美と一緒に暮らすのか……

3人のそんな一連の会話をはたで聞きつつ、期待とも不安ともつかない妙な気持ちで、俺はただひたすら箸を進めていた。

「せや! ついでにコイツの勉強教えてもらえばええやん」

そんな孤独感すら漂う俺に、箸を向ける父。

その言葉に母も

「んだねえ……あっちゃんは大学生になんだもんねえ…」

と、うなづいた。

ーー大きなお世話だっつーの……

俺は不愉快になり、ご飯を思いきり口に頬張った。
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