いとしのかずん
「なんで俺が…別に教えてもらわなくても平気だっつーの……」

俺は口いっぱいにご飯を詰めこみ、敵とばかりにモグモグと噛み砕いた。

「んであっちゃん、今回はいつまでいんだい?」

そんな俺らを横目に母が敦美に尋ねる。

「そだなー、アパート見なくてもよくなったから、何日か遊んでいこうかな…今週中いてもいい?」

「今週中ね、わかった。ゆっくりしてき」

「ありがとね叔母ちゃん」

手を合わせて母に拝む敦美。そんな会話に、ふと壁のカレンダーを見た。

――今週中は敦美いるのか……
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