いとしのかずん

「覚えてない? あのとき巧、叔父さんにさあ……゛おじちゃーん…うんち……゛とか言ってー!」

両手をぱしぱしと叩き、足をぱたつかせながらウケている敦美。


「な! なにそれ!」

そんなことなど記憶に残っていない俺は、慌てふためいた。

「覚えてないかあー、うんちが間に合わなくて結局、茂みに隠れてしちゃったんだよー?」

敦美は目に涙をためて笑いながら、懐かしそうに話した。
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