いとしのかずん
「じゃあ、一緒にいこっか」

俺を見て微笑む敦美。

「ったく……勝手に決めんなっつーの……」

と、ブツクサとつぶやく俺。

でもたぶん、表情には現れてしまったかもしれない。
ホッとするような、ワクワクするような、嬉しさを隠しきれない、そんな気持ちが、口元に出ていたかもしれない。

だって、本当は、敦美と一緒に外出できることが、うれしくて仕方なかったのだから。
< 67 / 183 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop