いとしのかずん
「いや…俺はいいよ……」

せっかくの敦美の誘いであったが、俺はそのフロアに行くことに尻ごみをして、手を横に振った。

「そっか……ならさあ、ちょっとだけ別行動しよか」

「別行動?」

そう言うと敦美は自分の腕時計に目を落とし

「うん、えーと今は1時だから、んじゃあ2時にまたここに集合、てのは?」

と提案してきた。
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