いとしのかずん
「別にいいけど」

俺がそう言うと

「よし、ならそれに決定! じゃあね巧」

と言い残こし、敦美は1人さっさとエスカレーターに乗り込んだ。そして数秒後、敦美の姿は俺の視界から消えた。

「ふぅ……」

改めて見回すと、デパート内はかなりの確率で若いカップルが占めている。めいめい、手を繋いだりほほ笑み合って会話をしたりしている。

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