いとしのかずん
もしかすると、俺と敦美も他人から見ると、あのへんのカップルのように見えるのだろうか。あとから思えば、一緒に行くことを拒んだ自分がうらめしくなる。敦美と一緒にショッピングするのが照れくさかったのは事実だが、なにも別々に行動することもなかったと後悔するが後の祭りである。
「2時、か……」
ため息交じりに腕時計に視線を落とした。時刻はまだ1時5分、敦美と別れてまだ5分しか経っていない。待ち合わせまではまだ55分もある。
「適当にうろつくか……」
「2時、か……」
ため息交じりに腕時計に視線を落とした。時刻はまだ1時5分、敦美と別れてまだ5分しか経っていない。待ち合わせまではまだ55分もある。
「適当にうろつくか……」