それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜
すっかり、夜も更けて、私たちは別れた。

「…みんなは、いつまで日本に滞在するの?」

「一週間よ。」

ママが笑顔でそう答えた。一週間。

「そう…なら、また会ってくれる?」

「もちろんさ!ミカは家族なんだからいつでも会いに来てくれ。」

「お兄ちゃんの部屋に寝泊まりするの。住所わかる?」

パパに続いて、ジェシーが言う。私はジャスティンの家なんて行ったことがない。首を振ると、ジャスティンは手帳に地図を描いてちぎり私に差し出す。

「いつでもおいで。遠慮しないで。ミカだけじゃなくて日本人は遠慮しがちだから。」

穏やかに笑う、私の実兄のようなジャスティン。

「うん、じゃあ行きたくなったらその瞬間に行くから。」

そう答えると家族は頷いた。すごく優しい、愛の篭った表情だった。
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