それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜
そしてレジでチューハイを置いたら、すっと長い腕が伸びてきて、隣に缶ビールを置いた。横を見るとニヤニヤ笑う、坂上くん。

「あ、このビールいりません。彼、未成年なので。」

店員さんにそう伝え、坂上くんに冷笑を贈った。

「冗談だってばー!」

「そうとは思えません。」

チューハイとおつまみだけが入った袋をさりげなく、彼は私の手から放ち自分の手に持って行く。

「―坂上くん、」

「俺、かっけー!」

…そうね。その言葉さえなければ、完璧ですね。
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