それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜
その日はずっと三人で過ごした。また原宿や渋谷に行きたいって言い出したり、テーマパークに行きたいとはしゃぐジェーンは同い年だけど妹のようだった。

「あ、やっぱり夏なんだもの!海行きましょう!」

駅に着いて、切符を買おうとするとジェーンは突然閃いたようで、そう言う。

「…いいよ。」

「やった〜!」

少し自己チューだけど、そこに悪意のない天真爛漫なジェーン。

「水着は?」

「その辺のデパートで買うわ。円使っちゃったから、カードね。」

「…俺のも買って。」

「恥ずかしくない?妹に買わすって。」

「―お前、ケチだな。」

「買う!お兄ちゃん、どんなのがお好み?」

二人の会話は楽しい。
ほほえましくて、大好きだ。この家族。
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