それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜
これって恋?
『先生のそのポリシー、崩してやるよ。』
あの日の坂上くんの言葉が頭を占拠して仕事に精が出ない。
恨むよ、坂上くん。
「…柳先生?……おい、柳!」
「あっ、はい。」
私を呼んだなのは村川先生。柳先生、だなんて慣れないから出来ることならずっと"柳"のままがいいけれどそうはいかないらしく。
最近、村川先生も私のことを柳先生と呼ぶようになった。
「最近、おかしいぞ?なんかあったか?」
「いえ、別になにも…。」
「柳、お前がここの生徒だった三年間の担任は俺だぞ?三年間、見てたんだから様子おかしいのはすぐわかる!」
"見てた"その言葉に一瞬肩が跳ねたのは坂上くんの言葉のせいだ。
教師と生徒の恋を推奨してるとも取れるあの言葉も私の心を一人占めしてて、なにに対しても反応してしまう。
坂上くん、からかうなら他でお願い。と言いたい。