それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜
職員室に戻り、席に座るとニヤニヤ笑ってる村川先生を視界に捉えた。
「…村川先生?」
「おお、柳!見ろ、お前達の代の卒業アルバムだ。」
そう言って私にアルバムを見せる村川先生。
「…懐かしいですね。」
写真の中の私は笑ってて、あの充実した毎日に想いを馳せた。
「お前、やっぱり綺麗になったなあ。」
しみじみとそう言う恩師に私はただ苦笑い。
「やめてくださいよ、セクハラですよ!」
「これがセクハラ?堅いな〜柳先生は!」
ははは、と笑って私の肩を叩き村川先生は自身の席に着く。
「でも柳さん、本当に変わったわよ?」
そう話し掛けてきたのは私が高校時代の頃数学を教えてくれた先生。
「ありがとうございます。」
ここは何も変わってなくて、私は安心して教師になれる。そう思ってここに来たんだ。