それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜
「そうそう、新学期からジャスティンがうちの高校来るんだ。」
「あ、ホストファミリーの?」
パスタを食べながら、そのことを報告。
「そう。びっくりしちゃった。まさか同じ職場で働くなんて思ってもいなかったし、日本に来ることも言ってなかったし。」
「そりゃあ、びっくりするよな。美加のホストファミリーか…家族に嫉妬なんて俺もまだまだ子供だったな。」
「あはは、ホストファミリーの話題になるといつもしかめっつらだったもんね、章。」
「離れてた半年、寂しかったからな。」
「…私も、だよ。」
あの頃慣れないイギリスで、これまた聞き慣れないクイーンズイングリッシュに戸惑っていた。
そんな私を、ジャスティンは優しく接してくれた。
アメリカとは少しイントネーションの違う、英語で。
だからかな?
私にとっての彼は掛け替えのない大切なお兄ちゃんで。それでいて、親友で。
住む場所は違えど、それは変わらなくて。
大好きな、家族。
だから、これから訪れる彼と過ごす時間が楽しみで、でも不思議で、本当に変な感じ。