それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜

「はい、お疲れ様。今日で補習終わりだから夏休み満喫してね。」

やっと長いような短いような一週間が幕を閉じた。

「2学期は楽しいよー。修学旅行に文化祭、体育祭!そんな楽しい2年の2学期、私ホームステイしてたから経験してないんだー。」


そう私が微笑みながら話した。そんな時期に勿体ないと先生も言ってたけれど、後悔はしてない。ロンドンで過ごしたその半年は密度の濃いモノだったから。

「へー。俺、そんな行事どうでもいいけど…」

「どうでもいいって…」

「今年は先生がいるから。楽しみだな。」

そう優しく笑うから。そんな嬉しいこと言うから。
ほら、また心臓が激しく脈を打つ。
< 78 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop