それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜
「ミカ、聞いて!私ね、歌手になったの!」

一卵性の双子の妹、ジェーンは眩しい笑顔を浮かべてそう報告してくれた。

「ほんと?すごい!ジェーンは昔から歌手に憧れてたもんね、夢叶ったのね!おめでとう!」

「ありがとう、ミカ。私頑張るから!いつか日本でもコンサートできるくらい大物になる!そのときは来てね?」

「もちろん!」

ジェーンは昔から歌が大好きな女の子だった。澄んだ綺麗な声の女の子。顔もすごく端正で、ブロンドのキラキラとした髪がよく似合う、全てが綺麗な女の子。
そんな完璧な容姿だけど気取らないでサバサバした性格が魅力の一つだった。
同い年だなんて思えないほどに、高校生で全てが大人顔負けだったジェーン。

「ミカ、実はジェシーもモデルなのよ。」

ママはニコニコ笑ってそう言った。

「ママっ!」

ジェシーは頬を赤く染めた。

「ジェシーすごい!スタイルすごくいいもんね。二人共すごいキラキラしてる!」

ジェシー、本名ジェシカは双子の姉。お姉さんだからかしっかりしてて、頼れる女の子。長い絹のような柔らかなさらさらのブロンドに、小さな顔。
スタイルもよくて、モデルになるべくして生まれたような完璧な容姿。
外見も内面も素敵なこの双子は私の大切な家族であって、憧れでもあった。
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