それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜
「ねえ、みんなお腹空かない?」

「空いたわね、ミカどこかいいレストラン知ってるの?」

ママはふわふわした柔らかい笑顔で私に聞く。

「そうねー、ママは何が食べたい?」

「私はせっかく日本に来たんだもの!やっぱり日本食が食べたいわ。ヘルシーだしね。」

「あ、私もっ!本場のスシ食べたいな。」

「なら、スシにしましょう!」

ジェーンの提案に一同賛成。というわけで久しぶりのホストファミリーとの食事はお寿司に決定。
…ちょっとお財布が悲しむけど今日は特別だし、いいよね。

「あ、お金円にしなきゃね。どこでできるかしら?」

ママは足を止め、辺りを見渡す。

「母さん、それなら俺知ってるから一緒に行こう。」


ジャスティンはそうママに言い、彼女の持っていたバッグをさりげなく持つ。
さすが、イギリス男子。ジェントルマンだなあ。としみじみ思う。この家族の男性陣はとても紳士的で、お父さんみたいな亭主関白なところがないパパとジャスティン。
まるでお姫様か、お嬢様になった気分だったな。…言いすぎかな?

常にレディーファーストなんてされたことがなかったんだもの。
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