それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜

「でもパパ…パパ達は長い時間飛行機に乗ってわざわざ日本に来てくれた、それなのにご飯までご馳走になるなんて、申し訳ないよ。」

「そんな他人みたいなこと言わないでくれ、ミカ。私達は君の家族だ。ご飯代くらい喜んで出すさ。」

ニコニコ笑ってパパは言った。私はそれ以上言えなくてありがとうとお礼を言った。

「…それじゃあ、ミカ。お昼代の変わりに東京を案内してくれないか？ガイドブックだけじゃ頼りなくてね。」

パパは穏やかに微笑み、私に言う。私が少し遠慮してるのを察したからだと思う。

「もちろん！どこ行きたい？」

「そうだなー…キャシー、君はどこに行きたい？」

パパはママにそう問う。ママは少し悩み、口を開いた。

「ほら、よくガイドブックに載ってる大きな赤い提灯に行きたいわ。」

「ああ！雷門ね。わかった。そこに行きましょう。」


私達は寿司屋を後にして、浅草に向かった。