あなたに大切な人はいますか?
「そろそろ暗いし、帰るかッ!」
仁はいつも暗くなったら家まで送ってくれたね。
仁と私の家、正反対の場所なのに…。
―――
「んじゃぁ、また明日なッ!」
「うんッ!!
風邪引かないようにね!」
いくら夏でも、夜は少し冷える。
「おう!
凛も腹だして寝んなよッ!(笑)」
「ひっどーい!
腹なんかだしてないもんッ!」
いつもの事。
仁は何だかんだ言っても私の心配をしてくれる。
「じゃぁなッ!」
仁はそう言って私にキスをした。
「うん。
また明日!」
私はそれに答えるように仁に満面の笑顔を返した。