平凡彼女はシンデレラ
「みんないつもあたしの誕生日は仕事で…。
だから卓斗にも言わなかった…。
あたしが迷惑かけたく無かった…。
あたしが我慢すれば良いって思った…。
あたしが…。」
「奏愛!!」
ギュッと抱き締めてくれたパパの腕…。
この腕を何回待っただろう。
ずっと…ずっと…親子に憧れていた。
パパは芸能界NO.1って言われるぐらいの俳優で、大きな芸能事務所の社長でもある。
忙しいのは目に見えてる。
「旅行とか無理だけど…時間作るから。ちゃんと家にも帰るから…。」
「パパぁ…。」
あたしは涙が枯れるくらいたくさん泣いた。