恋‐コイ‐【詩集】
*キミの隣*
“キミの隣”
いつまでも、キミがあたしの隣にいてくれるって
思っていた。
でも、この頃あたし達に立ち向かう思春期の壁が
あたし達を突き放した。
おかげでキミの周りには女の子がいっぱいいて、
あたしの入る隙もない。
じょじょにあたし達の‘幼馴染み’という距離はこうして離れていった。
前みたいにあたしに話しかけてくれなくなったキミ。
あたしも思春期だからキミの気持ちも分からなくない。
キミは、あたしと一緒にいることが恥ずかしくてたまらないんだ…
だから、あたしの隣に来ようとしないし、話しかけてもくれない。
でも、それはあたしにとってはとても寂しいことだった。
キミとふざけて大笑いするのが、日常みたいなもので
こんなことが起こるだなんて思ってもみなかった。
勇気を出してキミに声をかけても、キミはそれを無視した。
キミの隣。
今まであたしがキミの隣にいたのに
今のキミの隣には
あたしとは正反対な可愛らしい女の子が立っていた。
キミの彼女。
知りたくないその情報。
この時、初めて自分の気持ちに気づいたんだ。
キミのことが好きだってこと。