小島よしお
そんなの関係ねえ
8月末、その日は祈りの旦那の最後の出張だった。

まだ夏まっさかりで、蝉と一緒に俺と祈りは相変わらず無邪気にハシャイでいた。

そう、俺たちは他人の目を盗んで会う関係を続けていたんだ。

にも関わらず、それは本当に自然なカップルのように過ごしていた。

ちなみに、

他人の目と同時に俺が盗んでいたもの。

それは祈りのハート。

・・のろけてスマン。

さて、あの八景島でのデート(10年目の告白)7月25日から一ヶ月がたっていたわけだが、

この日もあの日と同じようによく晴れた日だった。

晴れ男・晴れ女は健在の関係。

この日、俺は午後から時間が空き、祈りも19時から時間が空く。

そして二人とも明日は休みだった。

このチャンスを逃したくないのは、全世界の人々の共通の思いだった。

言い過ぎたスマン。

しかし真面目な話し、家庭を持つ身としては、自由に外にでることが難しい・・
祈りは旦那の出張だから今日に限っては大丈夫だとしても、俺は中々外にでる理由が浮かばなかった。

どの辺が真面目な話だかわからんが・・。

しかし、試行錯誤の末、奇跡はまたしても起きた。

< 1 / 18 >

この作品をシェア

pagetop