小島よしお
「でもさ、もうそっち戻るから、15分後に電車でそっちの方へ行くよ、それのほうが早く会えるし」

「そっか~、OK~、待ってるね♪」

「あいよ~」

ピアスをもうちょい見たかったが、中途半端に選ぶのも嫌だったので今回は諦めた。

というより、早く祈りを見たかった。


「おう、着いたぞ~」

「あたしも着いたよ~」

「どこにすっか~、どこでもいいぜ~」

「う~ん、彼方と一緒ならどこでもいいけどな~、ワラワラは?」

「いや~、入ったことないところがいいんだけど。」

「どこでもよくないじゃん・・」

「うるさい」

結局、あ~だこ~だ言いあったあげく

駅前でビラを配っていた某チェーン店へ。

ワラワラと変わんなかった…。

普通に祈りの近所の居酒屋店だし

知ってる人がいてもおかしくなかった。

「か~なた!」

店の前でタバコを吸い、祈りを待つ俺の背中越しから、祈りが声をかけながら抱きついてきた。

「とと・・、アブねっ。タバコ吸ってんだって!」

「ごめ~ん」

゛へへへ゛
頭をかいて笑ってる祈り。
「ったく、相変わらず可愛いな」

俺はつい口走ってしまった。
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