恋せよ男女(オトメ)
「いっいえ・・・・そんな・・・・」


「気にしなくていいよ~皆ノリのいい奴ばっかりだから」


「男ばっかりだと暑苦しいしね~早く片付けちゃいなよ」


(^0^)/~~~
     


事務所と学校の往復でろくな物も食べてなければ、外に出ることもなかった結衣にとってはめちゃくちゃ嬉しいお誘いだった。


事務所の近所の焼き鳥や


男の人ばかり6人と結衣が1人


上司の1人を除き、他の皆さんは気さくに話してくれる人ばかりで、


結衣はついつい飲みすぎてビールを何杯飲んだのか分からなくなってきた。


「・・・・うっ私先に帰ります~」


結衣は明日の課題もやらないといけなかったので、先に店を出た。


『うっ・・・・最近飲んでなかったし、回る』


歩いて行くうちにだんだん酔いが回ってきて、植え込みの所で座り込んだ。


『ふえ~っ』



キッー


植え込みの石段の所に座っていると、後ろで大きな高級車の深いエンジンの音がして結衣の真後ろに停まった。


高級車から下りて来た人は・・・・モデルっていうくらいスタイルのいい女性。


カッコイイ車に乗ってモデルみたいな女の人を連れているような人の顔を拝んでみたいと、思わず振り向いて興味深く眺めてみる


「今日はありがと~今度はいつ会える」


女性はまだ帰りたくなさそうに運転している人のネクタイにクネクネ絡みついている・・・・


『前を向いてて見えない』


「また電話するから」


と運転していた男性の愛想のない声が聞こえたと同時に、


高級車は深い音を立てて走り去って行った


「あんなモデルばりの綺麗な人でも男の人に冷たくあしらわれるんだ~」


とドラマのような光景に呆然となる


少し酔いも醒めてきたので帰ろうとトボトボと歩き始めた。

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