care
追憶




「お兄ちゃん待ってよ!!」





「遅いんだよ!!早くしろよ」






仕事が一段落ついた昼休み




近くの広場でお弁当を食べていた





よくある光景が目に入った





一つ違いくらいだろうか



さっさと走っていってしまう兄を、必死で追い付こうと叫びながらその背中を追う妹




ふと、いつの日かの記憶と重なった




“待ってよお兄ちゃん”



やっぱりその子は



兄の後ろ姿を追っていた





いつの間にか





その背中を追うことはなくなっていた






私はまだほんの












15歳だった…





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