care
突然すぎた。
それは、いつもとなんも代わり映えなんてない
普通の夜。
違うとすれば、私達の目の前には病院の封筒…
…と、今にも泣き出しそうな母の顔
「……うつ病なんだって」
思い沈黙を破ったのは母だった
―――うつ…
小学生の私が理解出来るわけもなく、ただ黙っていることしかできなかった…
「自分の気持ちが自分でコントロール出来なくなる心の病気なんだよ」
そう説明したのは父で…
「沙織……」
うつむくだけの私の名前を呼んだ。
「これからは家族みんなでお母さんを支えなきゃいけないんだ。協力してくれるよな??」
「協力って……?」
震える…今にも泣きそうな声でそう呟いたのは兄だった
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