繭(まゆ)
淳一が、私を斜めに向ける。
そうっと、そうっと、首を支えながら、落とさないぎりぎりで赤ん坊の体は半分浮いたようになる。

そして、その視界の端っこに入ってきたものは、沢山の色とりどりの綺麗な花々と、

冷たく白くなった、私の死体。




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