繭(まゆ)
深海魚
退院してからは、義理の母が毎日足繁く通って、私の世話をしてくれていた。
なにくれと夫の私の面倒を見て、忙しい忙しいと言いながらくるくると回る義母は何だかとても楽しそうに見えた。
淳一さんは・・・・・・
前は落ち着いてはいても大人しいタイプの人ではなかったけれども、
何だかすっかり無口になって、家の事には見向きもしていない様だった。
毎日遅く、時には日付が変わってから帰ってくることもあり、私は1日の殆どを義母と、時折来てくれるベビーシッターと過ごしていた。