繭(まゆ)

毎日、視界に見えるのは白い天井ばかり。

病的に一定の温度・湿度に保たれた部屋は、病院の新生児室となんら変わりはない。

毎日不味いミルクで命をつなぐ私。

他人におしめを変えてもらわないと、生きてはいけない私。


生まれてから何週間かは、辛くて、苦しくて、やるせなくて──


あのまま、私の肉体と一緒に、心も焼かれてしまえばよかったのにって、

思った。



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