一つの物語
宮は、
(あの角を曲がれば、すぐに家についちゃう。……もっと…そばにいたい。)
二人は角を曲がった。すぐに、家の前についた。
にぎていた手が離れた。
どこか、さびしかった。
一歩が、
「じゃ~、また明日。」
宮が、いきなり一歩の制服をつかみ、体をよせた。
「お願い、ちょっとだけだから。」
宮の顔は一歩の胸におしつけられて、顔がよく見えない。
でも、宮の体温が少しだけ感じ取った。
一歩の心臓は、宮に聞こえるではないかと思うほど、高鳴っていた。
(幼馴染み宮が、こんなこと……宮って俺のこと……)
数秒後、宮が離れた。「じゃ~ね。……ありがとうね。」
そう言って、走って家に帰った。
すぐに、一歩もボーとしながら、家に帰った。
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