一つの物語

自宅で、

大きな部屋で一人ポツンといる左野香。
左野香は携帯をずっと見ている。
(一歩からメールこないかな??てか、なんで一歩君のこと考えてるだろ??)
そう考えながら、目をつぶった。
次の瞬間、携帯が鳴った。左野香は、すぐにひらいて見た。
『はじめまして!!俺、西野 慎二(ニシノ シンジ)です。よろしく。
転校初日だったけど、大丈夫だった??』
たしか、放課後に私のメルアド聞いてきた人だ。
左野香は、適当に返信した。
『よろしく!!慎二君。大丈夫だったよ。隣りの一歩君が優しかったから!!ごめん、私これから習い事だから、じゃ~ね。』
『うん。じゃ~ね。何か合ったら、俺も頼りにしてね。』
左野香は、嘘をついた。習い事なんかなかった。
なんとなく無意識に。
(トン、トン)
部屋のドアがノックされた。
「何??」
寺井がドアの外から、「もうご就寝のお時間です。」
時計は、十二時を回っているのに気がついた。
「ごめん、寺井、今寝ます。おやすみ。」
笑顔でいった。
「おやすみなさえませ。」
つられて、少し微笑んで言った。
電気は、消えて真っ暗になった。
ずくに、左野香は眠りに入った。
(明日、一歩君に………。)
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