一つの物語
〈宮〉

一人ポツンとしている宮に一人のタキシードの男が話しかけてきた。
「宮さんですね??」

「はい??」
誰だろうこの人と素直に思った。

「わたくしは、佐々木左野香お嬢様に仕える執事の寺井と申します。」

「左野香お嬢様??」

「はい!!お嬢様は、佐々木財閥の跡取り娘でございます。今日は、あなたにお願いがありまして。」

(佐々木財閥ってあの有名な!!)

「お願い??」

「はい!!お嬢様のために、一歩さんのことをあきらめて欲しいのです。これは、わたくしが一人で考えた物です。」

「一歩のことあきらめる??」

「それなりの御礼はさせていただくつもりです。」

と言って、白い封筒を渡された。

開けると、万札がたくさん入っていた。

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