一つの物語

天気雨


宮は、川の流れに逆らえない小枝のように学校の中を一人さびしく歩いた。

回りは文化祭!!
宮の冷たくなってしまった心に回りの笑い声や笑顔がただ雪がシトシトと重なっていくようにさらに冷たくなる。

「………」

(学校にいても意味ないや。………今日は、……もう一歩の顔見たくないし。……帰ろ。)

宮はそのまま家に帰ろとした。
校門をくぐり下を向いて歩いた。ただ呆然として、
(仕方ないよ。私……一歩とずっといたいし。)


交差点をすぎて、横断歩道を渡ろとした。

「宮!!」

一歩が走ってくる。

(なんで??来たの??今、一歩の顔見たらまた泣いちゃうじゃん!!)
宮は、一歩に顔を見せたくかった。だから、横断歩道を渡ろとした。
一歩が叫んだ。
「宮!!危ない。」

「え??」

白い車が宮とぶつかりそうになっていた。

〈キッ、キ~~〉

ブレーキの音が回りに木霊する。

〈……ドン!!〉
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