昭和お笑い暗黒史────戦艦「大阪」解体大作戦
オッサンは、渋い顔をしている。
「しかしアレは、エネルギーの充填に、時間がかかりすぎる………。その前に、あのフランス女にやられるのは、目に見えている………。」
「やって見いひんかったら、分からんやろ?!この船で、平和な地球を作るんやなかったんか?!」
そう、俺も、この船によって作られる未来に、夢を抱くようになっていたのだ。
そんな俺の真剣さに打たれたオッサンが、力強く、頷いた。
「……わかった。やってみよう!
……太郎君、艦首大喜利波動砲、発射準備!!」
『了解!大喜利波動砲、発射プロセスに入ります!!』
にわかに、司令所が活気づいてきた。
俺も、オッサンも、太郎たちも、一丸となって、あのアメリカ文化の権化に立ち向かおうとしている───!
………そして、予想通り、司令所には司会の林のオッサンをはじめ、着物を着た6人の落語家が一枚の座布団に座った。ただし、6人中5人はくいだおれ太郎である。
この船で大喜利をやるのは吉本的にどうかとは疑問が残るが、とにかく、座布団10枚を貯める為の闘いが始まったのだ────!
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