昭和お笑い暗黒史────戦艦「大阪」解体大作戦


すると、今までは只の看板だった『彼』の目に、生命が宿ったのだ────!

『ひとつぶでェェェェ〜〜〜っ!』

ゆっくりと、看板の枠から飛び出した『彼』は、ひとっ飛びで戎橋に降り立った!

『百〜〜メートル〜〜〜っ!!』

『彼』…………そう、『グリコ』の勇姿が、そこにあった………!





「………あの特殊弾頭はね、独自の製法で『笑力』を凝縮して固めたキャラメルなんだよ。」

林のオッサンは、『グリコ』の勇姿をモニターで見ながら、涙を流している。

「彼も、いずれは我が艦の対地戦闘要員に、と思っていたのだが………いや、素晴らしい。あの勇姿を見たまえ、梶山君………。」

『グリコ』は颯爽と御堂筋を駆け抜け、早速、この戦艦『大阪』の下で『自由の女神』との対決に臨んでいる。

「………さぁ、彼の奮闘を無駄にしない為にも!我々はもう一度、『大喜利砲』のエネルギー充填にかかろう!」

「……よっしゃ!分かった!」

俺は再び自分の席へと戻り、サザエさんズラの角度を直して次の第二問に備えた。



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