昭和お笑い暗黒史────戦艦「大阪」解体大作戦
「では、気を取り直して第二問。
ちょっと、この曲をお聞き下さい。」
館内放送に、聞き慣れたあの曲が流れた。
♪買い物しようと街まで、
出〜掛〜けた〜が〜、
サイフを〜忘れて〜、
愉快〜なサザ〜エさん♪
「……というワケで、お馴染みのサザエさんの曲ですが、では皆さんサザエさんになって、何か忘れ物をして下さい。そこで私が、『どこに忘れたの?』、と聞きますので、何か返して下さい。」
(早く、『グリコ』を助けてやらないと………!)
モニターに映る『グリコ』は、何とか『自由の女神』相手に善戦している。
しかし、相手は東京のマガイモノとは言え、アメリカの強大な力の権化である。マトモに闘って、無事でいられる筈もない………!
焦った俺は、また一番に手を挙げていた。
「これまた早いね……では、梶山君。」
ここは、得意のエロネタで………!
「あら、私ったら、ブラジャーを忘れたわ!」
「どこに忘れたの?」
「……う〜〜ん、三河屋のサブちゃんの家かしら?それとも、イササカ先生のとこ……?」
国民的アニメを相手に、際どいネタだったが……、
「おいおい、そりゃ6時台じゃマズいだろ。………しかし、足が痛そうだ。ヤマダくん、一枚やっとくれ。」
何とか、同情で座布団一枚ゲットした───!
だがその後は気持ちばかり焦ってしまい、第二問はその同情の一枚止まりに終わった……。
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