しなやかな腕の祈り
それからも毎月、同じ金額の金が振り込まれた。
欲しい服、化粧品、飲みに行く金。好き勝手に使いまくった。
秀一叔父さんに注意されても聞けなかった。
だけどいつの間にか、あたしの心に『虚しい』という気持ちが芽生えていた。
金ばかり使って、何の実りもないこと。楽しいと思っていた事が何にも楽しく無かったこと。



そして気がつくと、スペインへ飛ぶ飛行機を空港で待っていた。
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