しなやかな腕の祈り
でも、踊らなきゃ。
一曲だけでも踊らなきゃ先に行かせてもらぇそうにない。
「ole!!!」
スパニッシュギターの音色に合わせて
あたしは力の限りにハレオをあげた。
目の前の女性は満面の笑みで
あたしのハレオにハレオをかぶせた。
「あなた上手ね」
ひとしきり踊ったあと、水を飲むのに
また人混みからはずれた。
「幼稚園からバイレしてますから」
一言こたえると、女性は笑った。
「あなた、日本のどこから来たの」
「…三重です」
恐る恐る答えた。ここまできて
この女性が母親の事を知っていたらと思ってしまって
何だか怖じ気づいたのだ。
でも、予感は当たるのだ。
「三重!?
三重って言ったら千秋さんも三重出身ね。
知ってる??大屋千秋さん。」
体に戦慄が走った。
「その人!!!その人を捜しにきたんです。」
また大声を出してしまった。
「あら!!そう…なんでまた千秋さんを」
女性が目をじっと見つめてくる。
この女性は、母親を知っている。
知り合いとかなら、捜しに出なくても
一曲だけでも踊らなきゃ先に行かせてもらぇそうにない。
「ole!!!」
スパニッシュギターの音色に合わせて
あたしは力の限りにハレオをあげた。
目の前の女性は満面の笑みで
あたしのハレオにハレオをかぶせた。
「あなた上手ね」
ひとしきり踊ったあと、水を飲むのに
また人混みからはずれた。
「幼稚園からバイレしてますから」
一言こたえると、女性は笑った。
「あなた、日本のどこから来たの」
「…三重です」
恐る恐る答えた。ここまできて
この女性が母親の事を知っていたらと思ってしまって
何だか怖じ気づいたのだ。
でも、予感は当たるのだ。
「三重!?
三重って言ったら千秋さんも三重出身ね。
知ってる??大屋千秋さん。」
体に戦慄が走った。
「その人!!!その人を捜しにきたんです。」
また大声を出してしまった。
「あら!!そう…なんでまた千秋さんを」
女性が目をじっと見つめてくる。
この女性は、母親を知っている。
知り合いとかなら、捜しに出なくても