満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑
「大丈夫?黒岡くん。」

千草さんが心配そうに俺の顔を覗き込み、そっと手が頬に触れる。

その手の温かさが少しづつ俺を混乱の中から取り上げてくれる。

「千草さん…。現状は?」

立ち上がりながら再び周囲を見る。

場所はglasses witchと戦っていた森の中…。

千草さんと
少しほっとしているような表情の綾香ネェ、そとれ知らない男女。


「現状は俺から説明する。が……。」

「先に謝っておく。誠君、千草、厄介なことに巻き込んですまない。」

男は深々と頭を下げ、名乗った。

「俺は鷹乃尾 幸政。千草の元パートナーだ。」

「鷹乃尾 幸政さん?」

…その名前は…千草さんが言っていたglasses witchに殺されたっていう……「先輩」…。

どういう…ことだよ…。
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