満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑
「ハルだよ~。ヨロシクね。」

ハルと名乗った女はイェイとピースをした。

「正式な名前はハルフォス。ソロモン72柱の一柱に数えられる悪魔よ。」

綾香が説明を付け加えた。

「はぁ?」

思わず誠の口から疑問符が浮かび上がる。


「悪魔?」


「そう、悪魔。誠だってみたでしょう?アタシの後ろにいた影みたいなの。」

綾香は当然という風に話ながらラーメンをすする。

「悪魔が存在するのは…わかるけど……こんな恰好の?悪魔?」


「そ~だよ~。こんな恰好してるけど結構、由緒正しい悪魔なんだよ~。」

ハルフォスは何故かポーズを付けて露出度の高い服装を強調していた。

「はぁ。まぁ、本人がそう言うなら…」


…ハルフォス…確かにソロモン72柱にいた気がする。前に見た親父の古文書の中にも…。

たしか…戦いや争い事が好きな悪魔で、足首から太ももまで露出した恰好をしてるとか…。

……文献の内容とは一致するけど。

ハルフォスをマジマジと見つめる誠。

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