満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑
「それから最後の一つは言わずもがな分かってると思うけど。」

「隕石ね。」

千草がイトーの言葉を継ぐように言った。

「そう。」

「これまでに盗まれた物を整理すると。」

「古代文字で書かれた本、古い鏡、神社の御神木の一部、隕石。」
「これらの関係性は……」

イトーはもったいぶったようにゆっくりと言った。

「関係性は……?」

千草が期待を込めた視線をイトーに送る。

そのよこでは誠がその先のイトーの言葉を予想しているようにシラッとした視線を送っていた。

「関係性は………。」

……………………。

「わかんないよね~。」

イトーはニカッと笑いながら言った。

………やっぱりな…。

誠は予想通りというようにハァと溜め息をついた。






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