満月の夜に魔女はワラう 第一部 新月の微笑
3-Ⅱ
「よしっと。コレで契約は完了よ。」
綾香はカーテンを開けながら言った。
カーテンを開けると月の光がサァッと部屋の中に入り込んでくる。
…コレで終わり?
血が動いたことは驚きではあるが、誠としては呆気ないと言えば呆気ない。
「なんも変わった気がしないんだけど…。」
フフっと綾香は笑う。
「それはね。」
綾香はそう言いながら手のひらを上にして体の前に出す。
ボボッ。
瞬間にして綾香の手のひらに炎が灯る。
「やってみて」
「は?どうやって?」
誠は疑心暗鬼で手のひらを体の前にもって行く。
「思えばいいのよ。」
「一切疑ってはいけない。それが常識だと思えばいいわ。」
…炎…。
誠の手のひらに小さな炎が灯る。その大きさは綾香の炎に比べ小さいが確かに炎が灯っていた。
「熱っ。」
炎の熱さに誠は手をバタバタと振って炎を消した。
「ちょ、綾香ネェ。」
誠は綾香の方に目をやる。
綾香の手のひらでは大きな炎がゴウゴウと燃えている。
「綾香ネェ。それ熱くないの?」
誠の目は綾香の手のひらの炎に集中している。
綾香はカーテンを開けながら言った。
カーテンを開けると月の光がサァッと部屋の中に入り込んでくる。
…コレで終わり?
血が動いたことは驚きではあるが、誠としては呆気ないと言えば呆気ない。
「なんも変わった気がしないんだけど…。」
フフっと綾香は笑う。
「それはね。」
綾香はそう言いながら手のひらを上にして体の前に出す。
ボボッ。
瞬間にして綾香の手のひらに炎が灯る。
「やってみて」
「は?どうやって?」
誠は疑心暗鬼で手のひらを体の前にもって行く。
「思えばいいのよ。」
「一切疑ってはいけない。それが常識だと思えばいいわ。」
…炎…。
誠の手のひらに小さな炎が灯る。その大きさは綾香の炎に比べ小さいが確かに炎が灯っていた。
「熱っ。」
炎の熱さに誠は手をバタバタと振って炎を消した。
「ちょ、綾香ネェ。」
誠は綾香の方に目をやる。
綾香の手のひらでは大きな炎がゴウゴウと燃えている。
「綾香ネェ。それ熱くないの?」
誠の目は綾香の手のひらの炎に集中している。